素朴な疑問 引っ越しによる土地と建物の登記申請は必要でしょうか?

私の名義で土地と建物を所有していますが、引っ越しにより住所が変わりました。このような場合、登記簿に記載された(登記された)私の住所は法務局等が自動的に変更しているのでしょうか。
まず、法務局等が所有者の住所を自動的に変更することはありません。したがって、引っ越しによって住所が変わった場合には、その変更の登記申請をしなければ、登記簿に記載された(登記された)住所が変更されることはありません。住所変更の登記申請に期限はなく、必ずしなくてはならないというわけではありませんが、手続きをせず長期間放置しておくと、その後の手続きが複雑になる場合がありますので注意が必要です。

注意点

  • 所有している土地や建物を売却したり、住宅ローンを組む際、それぞれ所有権移転や抵当権(担保権)設定の登記申請を行います。しかし、現住所が登記簿に記載された(登記された)住所と異なる場合には、これらの登記の前提として住所変更登記を申請する必要があります。
  • 住所変更の登記申請の際、登記簿に記載された(登記された)住所から現住所に至るまでの変更の履歴を証明する書面を添付しなければなりません。具体的には、住民票がその書面となります。しかし、住所を複数回変更している場合には、住民票だけでは住所の変更の履歴を証明できないことがあり、他の書類を揃える必要がでてきてしまいます。
  • 上記2で記載した住民票以外に住所の変更の履歴を証明する書類として、住民票の除票、戸籍の附票等があり、各市区町村の役所にて発行されます。しかし、これら必要書類の一部は、保存期間が決められているため、その期間を経過してしまうと取得できなくなってしまう場合があります。

※結婚等により氏名を変更した場合も同様です。